2008年2月9日(土)「しんぶん赤旗」

暖房控え高齢者が健康悪化

国は灯油対策すぐに

民医連が要請


 全日本民主医療機関連合会(民医連)は八日、寒冷地に暮らす高齢者が灯油高騰で暖房の使用を控え健康を悪化させている問題で、内閣府、厚生労働省、衆参両院の厚生労働委員会所属議員を訪ね、国の責任で実態を把握し、緊急に援助策を講じるよう求めました。

 要請では、民医連が前日に発表した聞き取り調査をもとに、寒冷地の高齢者世帯では、暖房機を使用する時間と場所を限定し、何枚も厚着するなどして寒さに耐えていること▽血圧の上昇や低体温など健康状態の悪化や慢性疾患の進行などがみられること▽外出することもなく社会的に孤立した状態にあること――などを訴えました。

 内閣府への要請では、大河原貞人事務局次長が「中国製ギョーザの事件を受け、省庁の枠を超えた消費者行政推進本部の設置を早めたように、この問題でも、ぜひ首相が決断してほしい」と要望しました。

 国会議員への要請に応じた日本共産党の小池晃参院議員(医師)は、「百一歳の方が室温一二度のなか、来客時しかストーブをつけられずに暮らしているなど厳しい実態がわかりました。国はムダな高速道路建設など、税金のムダ遣いを続けようとしており、怒りを感じます。国会の審議の中で、この調査結果も示して、対策を求めていきたい」と話しました。



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