2008年1月9日(水)「しんぶん赤旗」

薬害肝炎救済法案衆院可決

長い道のりだった

原告ら新たな決意


 「本当に長い長い道のりだった」―。薬害肝炎被害者救済法案が衆院で可決された八日、薬害肝炎全国原告団の山口美智子代表は、薬害肝炎の解決のために奔走した日々をこう振り返りました。


 薬害C型肝炎訴訟は、二〇〇二年十月に提訴されて以降、すでに五年余の年月が経過しています。山口さんは、法案採決に先だって開かれた衆院厚生労働委員会に参考人として出席。「薬害は何度も繰り返されてきた。国と製薬会社は、口先だけの謝罪ではなく、過去の行為を反省し、二度と薬害をおこさないでほしい」と訴え、委員会室は静まり返りました。

 傍聴席には指定のイスに座りきれない多くの原告団、支援者の姿が…。一時は、たたかいの長期化を覚悟してまでも政府の和解案を拒否し、一律全員の救済法案提出まで政治を動かした原告たち。その目には時折、涙が光りました。

 しかし、「この法案の成立で(薬害肝炎問題が)終わることがあってはならない」と新たな決意を固める山口さん。今後は、三百五十万人いるというウイルス性肝炎患者への恒久対策確立という課題も待っています。

 山口さんは、意見陳述の最後をこう締めくくりました。「今後の取り組みも政治の力が試されています。原告団は(被害者の救済と再発防止の)すべてが実現するまで監視していく」(佐藤高志)



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