2007年12月3日(月)「しんぶん赤旗」

南京大虐殺70年 東京集会

目の前で家族殺され/11歳時 性的暴行

残虐な歴史 生存者が証言


 「南京大虐殺70年 東京証言集会―被害と加害の証言から見える“南京1937”」が二日、東京都内で開かれ、約百八十人が参加しました。日中戦争中、旧日本軍が犯した略奪、放火、虐殺、性的暴行など残虐の限りを尽くした歴史を二度と繰り返さないために、南京事件の生存者二人を中国から招き、証言を聞きました。

 伍正禧さん(84)は目の前で祖父母を殺されました。兄やおじ、いとこ五人は連行され、殺されました。祖父は全身血だらけで口から泡と血を噴いていました。胸、足の付け根、ももの三個所に日本刀の刺し傷がありました。伍さんは「祖父が何の過ちをしたというのか。なぜ一言も声を上げられずに殺されなければならないのか」と声を絞り出すように訴えました。

 張秀紅さん(81)は日本兵に性的暴行を受けました。当時十一歳でした。「小さいときに何でこんな目に遭うのか」と悔し涙を流しました。「日本兵のひどさは口では言い表せない。あの残酷さはいまでも理解できない」と語りました。

 南京陥落当時、十六歳だったという高橋哲郎さん(86)は「陥落を祝う日本中の歓呼の裏側に中国人の犠牲があったという事実を気づく者もなかったし、考えようともしなかった」と振り返りました。一九四四年に召集された高橋さんは、いまこそ日本の侵略戦争について考えるときだと加害の立場から発言しました。

 恵泉女学園大学教授の内海愛子さんが講演しました。



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