2007年12月1日(土)「しんぶん赤旗」

全労連・国民春闘が集会

“貧困撲滅春闘”に

生存権守る共同を


 「なくせ貧困、ストップ改憲! つくろう平和で公正な社会」をスローガンに、〇八国民春闘討論集会(全労連、国民春闘共闘委員会の共催)が三十日、静岡県内で始まりました。一日まで。

 あいさつした坂内三夫春闘共闘代表幹事・全労連議長は、国民の世論が政治を動かす一方で、原材料高騰など厳しい側面もあることを指摘したうえで、「貧困をなくし、生存権を守ることが今ほど国民的課題になっているときはない。すべての国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障する“貧困撲滅春闘”にしよう」と呼びかけました。

 小田川義和春闘共闘事務局長・全労連事務局長が春闘方針を提案。「だれでも月額一万円、時間給百円の賃上げ」を目標に掲げた賃金底上げの取り組みや、最賃法改正を活用して最低賃金の大幅引き上げをめざす国民的運動を呼びかけました。

 トヨタなど大企業のぼろもうけを社会的に還元させる大運動、派遣法の抜本改正と労働時間短縮めざす「働くルール」署名、憲法九条を守る共同闘争を強調しました。

 貧困をなくす国民各層のたたかいが報告され、国民的春闘に発展させようと訴えられました。

 「私たちの要求が世論となり、労働団体と野党の一致した要求になった」とのべたのは、全労連の大木寿副議長。最低賃金が二ケタ引き上げとなり、最低賃金法に生存権の趣旨が書き込まれたことにふれ、「人間らしい生活を保障する最低賃金をつくる道を開いた。これを確信に全国一律最低賃金めざすたたかいを広げよう」とのべました。

 全国生活と健康を守る会の辻清二事務局長は、生活保護切り捨てとのたたかいを報告し、「“貧困は自己責任ではない”と自ら立ちあがり、幅広い共同が広がっているのが特徴」とのべ、生存権とナショナルミニマム(国民生活の最低保障)確立をめざす共同を訴えました。

 「〇八春闘は農民のたたかいだ」とのべたのは、農民連の笹渡義夫事務局長。稲作労賃が時給二百五十六円で生産費もまかなえないことに怒りが広がり、「農業自由化路線が破たんし、見直しを余儀なくされている」と報告し、「憲法二五条の生存権にもとづいた共同をすすめ、国民全体がわくわくする春闘にしよう」と力をこめました。



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