2007年11月4日(日)「しんぶん赤旗」

憲法改正案 国会が承認

来月2日に国民投票へ

ベネズエラ


 【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラ国会は二日、チャベス大統領が「二十一世紀の社会主義」をめざすとして提案した憲法改正案を圧倒的多数で承認しました。十二月二日に国民投票に付される予定です。

 約二カ月半の討議を経た改正案は、現行憲法三百五十条のうち、大統領提案の三十三条項と国民的討議や国会審議を経て新たに加わった三十六条項の合計六十九条項です。

 改正案には、大統領任期の延長と再選制限の撤廃、人民権力の創設、法定労働時間の短縮、所有形態の規定などが盛り込まれています。

 また、討議を経て、選挙権の十八歳から十六歳への引き下げや、外交原則として「帝国主義、植民地主義的な覇権から自由な多極的世界に向かうべき」との文言の挿入などが加えられました。

 野党や反政府派は、改正案のねらいは大統領の権限強化だと批判しています。一日には、数千人から数万人とみられる反政府派学生が、国民投票の延期を要請するため全国選挙評議会に向けてデモを実施。建物に入ろうとして、警官隊と衝突しました。


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