2007年9月30日(日)「しんぶん赤旗」

米軍機事件語り継ぐ

二度と起こさせない

横浜での墜落30年


 一九七七年九月、横浜市緑区(現・青葉区)の住宅地に米軍機が墜落し、幼い二人の子と母親の土志田(旧姓・林)和枝さんの命が奪われた事件から三十年を記念する集会が二十九日、同市青葉区内で開かれました。

 主催は「米軍ジェット機墜落事件30周年行事実行委員会」。三百人を超える人たちが集い、事件を語り継ぎ、「二度とこういう不幸で不条理な事件がおこらないようにする運動を、幅広く進めてゆきましょう」とのアピールを採択しました。

 大型紙芝居や写真で、悲惨な事件の実態などが上映された後、被害者や関係者の証言、事件を題材にした絵本『パパママバイバイ』の著者で作家の早乙女勝元さんが講演しました。

 被害者の一人で、国と米兵を相手取った民事裁判で勝訴した椎葉寅生さんは「平和憲法のもと、和枝さんの子どもたちが米兵に殺された。『こんな理不尽なことが許せるか』が裁判を起こした原動力の一つ」と振り返り、「自衛隊は米兵を守っても、日本国民を守らない」と指摘しました。

 当時、日本共産党の県議だった斉藤淑子さんは、「生きるとは?」と高校生に聞かれた和枝さんが「たたかい」と答えたことなどを語りました。

 米空母キティホーク乗組員の米兵に昨年一月、横須賀市内で妻を強殺された山崎正則さんが、国と米兵に損害賠償を求めている裁判で日本政府と米軍の責任を追及したいと表明。「キャンプ座間周辺市民連絡会」の鴨居洋子代表委員が、キャンプ座間への新司令部移転に反対する自治体ぐるみの運動を報告しました。

 横浜市の女性(37)は「事件のことを正確に語り継ぐことが大切との思いを強くした」と語っていました。



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