2007年9月28日(金)「しんぶん赤旗」

渡海文科相違法献金の疑い

国の工事受注業者から

03・05年 衆院選時に計200万円


 渡海紀三朗文部科学相(59)が代表を務める「自民党兵庫県第十選挙区支部」が、渡海氏が立候補した衆院選の公示日当日や前日に、国の公共工事を受注していた同県高砂市の建設会社から計二百万円の献金を受けていたことが二十七日、分かりました。公職選挙法は国と請負契約を結んでいる企業など利益を伴う契約の当事者が国政選挙や候補者に関連した寄付をすることを禁じています。政治家の側にも、寄付を勧誘・要求したり、受け取ることを禁じています。


 献金していたのは、塩谷運輸建設。同支部の政治資金収支報告書によると、二○○三年衆院選の公示日当日の十月二十八日に百万円、〇五年衆院選の公示日前日だった八月二十九日に百万円を同支部に寄付していました。

 同社は、国土交通省が発注した同県加古川市の国道バイパスの改良工事を○三年十月に国と約二億七千万円で契約。同月から翌年三月末まで施工する契約でした。○五年六月には、同省と神戸市垂水区の護岸補修工事を契約。同月から八月三十日まで工事する契約でした。

 同社は、選挙時の献金とは別に、〇三年に三十万円、〇四年、〇五年に各六十万円を同支部に献金していました。

 渡海氏の事務所は「毎年、政治活動に関する寄付金を頂いており、政党としての活動への支援と考えている。公選法違反との認識は持たない。疑義が生じていることが不本意なので、返金する」としています。

 ところが、渡海氏には“前歴”があります。日本共産党の志位和夫委員長が〇三年二月の衆院予算委員会で、小泉内閣の閣僚、副大臣、与党幹部十九人が〇〇年六月の衆院選と〇一年七月の参院選の選挙期間中に、「選挙に関する寄付」を受け取っていた疑いを追及しました。当時、文部科学副大臣だった渡海氏も二社から四百十二万円の寄付を受け取っており、毎回の衆院選で違法の疑いがある献金があったことになります。



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