2007年9月19日(水)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療制度の中止を

日本高齢者大会が特別決議


 「高齢者いじめはもうたくさん。ひとりぼっちの高齢者をなくし健康で暮らしやすい平和な日本をつくろう」。横浜市で十七日から開かれていた日本高齢者大会(同中央実行委員会主催)は十八日、全体会を開き、「後期高齢者医療制度の中止・撤回を」、「最低保障年金制度を実現しよう」など三つの特別決議と大会アピールを採択、閉会しました。


 参加者は二日間で五千人。高齢者をじゃまもの扱いする自公政治を打ち破ろうと高齢者パワーが会場にあふれました。

 愛知県犬山市から参加した男性(75)は、死ぬまで年金から保険料を天引きする「後期高齢者医療制度」に、「けしからん」と憤慨。自民党総裁選で福田康夫氏が高齢者医療費負担増(七十歳―七十四歳の窓口負担を一割から二割に引き上げる)の凍結をいいだしたことについて、「国民の批判が大きいからだろう。凍結でなくはっきりとやめるというべきだ」といいました。

 川崎市から参加した男性(70)は「住民税増税やら、老年者控除の廃止による負担増と高齢者に対する冷たい仕打ちが続いています。今度は後期高齢者医療制度だという。もうみんなの力ではね返すしかないと私もふくめて高齢者が集まって声をあげていきます。参院選で自公政権が大敗して、はね返していく筋道が見えてきたかなという感じ。たたかいを強めていきたい」と語りました。

 基調報告をした山田栄作事務局長は、後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める運動、社会保障制度の崩壊を防ぎ抜本的な改善をはかるたたかい、憲法改悪を許さない国民的な運動を広げようと呼びかけました。

 高田公子中央実行委員長(新日本婦人の会会長)が主催者あいさつ。なだいなだ氏(精神科医・作家)が「老人の怒りが、いま大きな力に」と題して記念講演。神奈川土建青年部が米原子力空母の母港化撤回を求める運動を題材にしたコントを披露。各地での運動を交流しました。

 日本共産党の小池晃参院議員は国会情勢を報告し、高齢者が希望、展望をもって暮らせる社会がすべての国民にとって希望が持てる社会になるとのべ、高齢者運動を激励しました。



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