2007年9月5日(水)「しんぶん赤旗」

高村防衛相が収支報告訂正

「寄付」900万「活動費」に

使途不透明なまま


 高村正彦防衛相(衆院山口1区)が支部長を務める「自民党山口県第一選挙区支部」が二〇〇五年の政治資金収支報告書を、内閣改造がおこなわれた翌々日の八月二十九日に訂正していたことが四日、わかりました。

 高村氏本人への「寄付」として記載していた九百万円を、「活動費」と訂正したもの。参院選で大敗した安倍首相は内閣改造にあたって「身体検査」を徹底することを表明。入閣待望組のかけこみ訂正が相次ぎ、組閣後も岸田文雄沖縄・北方担当相はじめ、連日のように訂正が続いており、安倍改造内閣の末期的症状を示しています。

 山口県選挙管理委員会に提出された同支部の〇五年収支報告書によると、企業・団体献金が約二千十二万円、自民党本部からの交付金が二千六百万円、「ガンバレ自民党新春の集い」という事業収入が約八百三十七万円など約六千万円の収入があります。

 組閣後、あわてて訂正したのは支出で、「寄付・交付金」を二千三百万円から九百万円減らし、千四百万円にする一方、「組織活動費」を約二百二十五万円から約千百二十五万円に増やしています。

 その内訳は、四月十八日に四百万円、十二月五日に五百万円の計九百万円、高村氏への「寄付金」として記載していたのを、「組織対策費」の活動費として高村氏に支出したことに訂正したもの。高村氏によると、事務所の担当者が誤って「寄付」と記載したといい、「事務的なミス」と説明しましたが、政治家本人への寄付なら税法上の問題も出てきます。

 高村氏は、八月二十九日に与謝野馨官房長官に訂正内容を説明。与謝野氏は「結構です」と了承したといいますが、本人への「活動費」が、どう使われたかは不透明なままです。しかも、国民の税金である政党助成金が党本部から同支部に二千六百万円も流れており、「事務的なミス」ですますわけにはいきません。



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