2007年8月31日(金)「しんぶん赤旗」

防災訓練への米軍参加中止を

都に共産党議員団が申し入れ


 日本共産党東京都議団は三十日、東京都の石原慎太郎知事に対し、都が昭島市、福生市、武蔵村山市、羽村市、瑞穂町と合同で九月一日に実施する多摩直下型地震を想定した防災訓練に、アメリカ軍を参加させるのを取りやめ、地震対策にふさわしい訓練にするよう申し入れました。

 申し入れは、渡辺康信、曽根はじめ、古館和憲、松村友昭、村松みえ子の各都議が参加。谷川健次副知事が応対しました。

 今年の防災訓練は、米軍横田基地を使用し、多摩地域から遠く離れた葛西臨海公園(江戸川区)で、米海軍のドック型揚陸艦が参加します。

 渡辺氏らは、石原都政が行う防災訓練が、地域住民や行政、消防、警察、事業者などによる防災力の向上を中心にせず、自衛隊や米海軍の艦船を参加させるなど、治安対策と軍隊中心に変質させていると批判しました。

 その上で、都は震災発生直後の人命の救出と消火の訓練をするべきで、被害の現場で活動する自治体や消防、住民組織を中心にした本来の防災訓練の目的に沿ったものにすべきだと強調し、「米軍の防災訓練への参加はやめるべきだ」と求めました。

 また、地震の被害は都内各地で同時多発的に発生することが予想されることから、都、特別区、周辺市と連携し、全都的規模での訓練にするよう求めました。

 谷川副知事は「改善すべきは改善する。(申し入れの)中身は伝えます」と答えました。



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