2007年8月22日(水)「しんぶん赤旗」

青年に希望を

組合員排除の一方で請負を大募集

日亜は合意守れ


 偽装請負の是正と、告発したJMIU(全日本金属情報機器労組)組合員らの雇用安定を約束した日亜化学(徳島県阿南市)が、その合意を守らず、組合員を職場から全員排除しておきながら、請負会社に多数の求人募集をさせていることがわかりました。

 JMIU日亜化学分会の島本誠代表(34)らは二十日、約束通りに仕事を保障させるよう徳島県に要請。応対した県の担当者は、日亜化学の姿勢について「考えられない」とのべました。

 日亜化学は昨年十一月、労働者の告発を受け、県のあっせんで、JMIUとの間で偽装請負の是正や労働者を直接雇用するまでの雇用の安定を約束していました。

 ところが、日亜化学は昨年十二月以降、偽装請負を告発した全組合員らの職場を廃止して失職させた上、直接雇用のための採用選考でも選別し、不採用にしました。

 組合は直接雇用される間の仕事の打ち切りは合意に反するとして、仕事の確保を要求。日亜化学は今年四月、市内にある三工場を対象に「仕事を手配する」と、県を通じて回答しましたが、約束を守っていません。

 その一方で、日亜化学は請負会社を通じて労働者を大募集。求人情報誌の最新号では、三社の請負会社が「急募 大増員」などの大広告を打ち、募集をかけています。

 また合意した直接雇用は、ごく一部にとどめ、組合員は全員排除しながら、四月に二百五十五人を新卒採用しています。

 島本さんは「日亜化学は直接雇用などの合意を何一つ守らず、その後の約束も守らない。日亜化学の行為は社会的に許されず、引き続き責任を追及し、合意を実行させるまでたたかっていきたい」と話しています。



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