2007年7月10日(火)「しんぶん赤旗」

米軍基地撤去へ全力

田村智子氏アピール


 日本共産党の田村智子参院東京選挙区予定候補は九日、参院選へ向けて都民へのアピール「許しません! 米軍横田基地の再編・強化と憲法9条改悪」を発表しました。

 アピールは、東京の横田基地をはじめ、沖縄に次いで米軍基地が集中する首都圏での在日米軍基地再編が、憲法改悪と表裏一体ですすんでいるとし、「基地の強化・永久化に反対し、憲法九条をまもり基地撤去へ全力をあげます」とのべています。

 第一の争点は「首都に米軍基地があるのは世界で日本だけ。この異常をつづけるのかどうか」です。横田基地関係だけでも日本が二十六年間で三千百八十五億円負担している「思いやり予算」を年金・医療・介護に使うこと、「アメリカいいなりの政治」から抜け出し日米軍事同盟にかえて日米友好条約を結び、自主・平和の外交に転換することを訴えています。

 第二の争点は「東京・首都圏の基地をアメリカの戦争の出撃・命令拠点にしていいのかどうか」です。横田基地への米軍戦争司令部の設置など、米軍と自衛隊の一体化を許さず、騒音など住民への基地被害をいっそうひどくする基地強化・永久化に反対し、基地のない東京をめざすとしています。

 第三の争点「日本を『戦争する国』にするための憲法9条改悪を許すのかどうか」では、米軍基地の再編・強化と改憲を狙う安倍政権の暴走にストップをかけるとし、「力を合わせて憲法九条をまもりましょう」と呼びかけています。


許しません!
米軍横田基地の再編・強化と憲法9条改悪

日本共産党 田村智子のアピール

 日本共産党の田村智子参院東京選挙区予定候補が、九日発表したアピール「許しません! 米軍横田基地の再編・強化と憲法9条改悪」(要旨)は次の通りです。

 東京や神奈川にある米軍基地が、憲法九条改悪の動きと表裏一体に、二〇一〇年度を目標にアメリカの戦争の出撃・命令拠点になろうとしています。この問題は参議院選挙の争点であり、選出される議員の態度が問われます。

▽(争点その1)首都に米軍基地があるのは世界で日本だけ。この異常を続けるのかどうか

 戦後、一国の首都に広大な米軍基地が居座っているのは日本だけです。首都圏の上空は、横田基地の専用空域によって羽田や成田の民間航空機の空域が狭められ、極めて危険な状態です。また、条約上の何の義務もない米軍への「思いやり予算」を毎年二千億円以上も税金で負担しているのも日本だけです。横田基地関係の「思いやり予算」だけで二十六年間で約三千百八十五億円にもなります。

 私は、「アメリカいいなり」の政治から抜け出し、基地をなくすためにも日米軍事同盟にかえて日米友好条約を結び、自主・平和の外交に転換するようがんばります。

▽(争点その2)東京・首都圏の基地をアメリカの戦争の出撃・命令拠点にしていいのかどうか

 東京・神奈川の米軍基地がアメリカの戦争の出撃・命令拠点に

 東京の米軍横田基地には、在日米軍司令部などが常駐し、イラク戦争では、公表されているだけでも四たび出撃しましたが、今回の「米軍再編」で、これまで以上にアメリカの出撃・命令拠点にされようとしています。

 一つは、在日米軍が「共同統合作戦調整センター」を設置し、府中市にある航空自衛隊航空総隊を横田基地に移転させ、アメリカの戦争に自衛隊を参加させるための日米共同司令部の設置です。

 もう一つは、「作戦調整センター」がアメリカの「ミサイル防衛」の指揮・通信の拠点になり、米軍と自衛隊が肩を並べて指揮をとる場になろうとしていることです。今年の一月にはアメリカの先制攻撃戦略に沿って新設された米空軍戦闘司令部が横田基地に設置されました。

 このままでは航空機騒音など基地被害は一層ひどくなります

 いまでも横田基地や厚木基地周辺では耐えがたい爆音に苦しめられ、ジェット燃料漏れやひき逃げ事故など米軍犯罪も後をたちません。「軍民共用化」しようという動きがありますが、民間航空機の安全が確保される保障のない軍事基地での共用化がいかに危険であるかは明らかです。ところが、自民党・公明党の安倍政権は都民に知らせず、一方的に強行しようとしています。私は、「米軍再編」の名による基地強化・永久化反対、基地のない東京をめざして、都民のみなさんと力をあわせる決意です。

▽(争点その3)日本を「戦争する国」にするための憲法九条改悪を許すのかどうか

 日米両政府が、二〇一〇年度にむけて米軍基地の再編・強化の動きを強めている最大のねらいは、イラク戦争のような無法な先制攻撃戦争に日本の自衛隊を参戦させることであり、憲法九条改悪も、日本を武力行使ができる道にひきずりこむためです。

 しかし、いま世界は、軍事拡大の時代から対話と協調の時代に大きく変わり、政府の再編・強化計画も住民や自治体の反対にあい、思惑通りにはすすんでいません。九条を変えないでほしいという声も国民の多数です。

 私は、安倍政権の暴走にストップをかけ、憲法九条をまもりぬくことが、日本をアメリカが行う戦争に参加させない最大の歯止めになり、アジアと世界の平和への貢献になると確信しています。ご一緒に力を合わせ憲法九条をまもりましょう。



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