2007年7月9日(月)「しんぶん赤旗」

赤城農水相の不透明事務所費

妻実家にも1500万円

10年で1億超


 赤城徳彦農水相が実家を政治団体「赤城徳彦後援会」の主たる事務所の所在地として届け、多額の経常経費を計上していた問題で、新たに同相の妻の実家を主たる事務所とする政治団体が過去十年間で約千五百万円の経常経費を計上していることが八日、分かりました。十年間の経常経費が計約九千万円だった同後援会と合わせると、領収書添付義務のない不透明なカネは十年間で一億円を超えます。

 この政治団体は、徳政会。政治資金収支報告書によると、一九九六年から二〇〇五年までの十年間に合計千四百九十六万三千四百円を、事務所費や光熱水費、人件費などの経常経費として計上していました。

 十年間で計百二十二万四千円を計上している光熱水費は、九七年の十四万四千円をのぞいて、残りの九年は毎年十二万円と一定の額で、不自然な報告となっています。

 また、事務所費は九六年は七十二万円、九七―二〇〇一年は毎年三十六万円、〇二年は三十万円、〇三―〇五年は毎年二十四万円となっており、十年間で三百五十四万円を計上しています。

 徳政会は八九年三月に設立。当初から、東京都世田谷区の閑静な住宅街にある同相の妻の実家を主たる事務所として届け出ていますが、政治団体の存在を示すような表示はいっさいありません。

 徳政会の代表者を務める親族の男性は「名前を貸しただけ。(経費の内訳などは)分からない」と話しています。



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