2007年7月7日(土)「しんぶん赤旗」
通常国会にみる たしかな力 共産党(2)
年金記録送付「ヒットだ」
![]() (写真)年金記録を1億人にただちに送るよう鈴木官房副長官(右)に申し入れる志位委員長(中央)、穀田国対委員長=6月19日、国会内 |
「年金保険料の納付記録を一億人の加入者に送ることになったのは、共産党のヒットだ」
「消えた年金」問題ですべての受給者と加入者に納付記録を送ることになり、マスメディア記者からこんな声が上がりました。
「いたずらに不安をあおる」と全容解明に背を向けていた安倍内閣は世論に押され、五千万件の不明記録について「一年以内に突合(とつごう)する」と表明しました。しかし、調査結果が出る来年夏まで国民には何の通知も出さない計画でした。
![]() (写真)「消えた年金」問題で追及する小池晃議員=6月12日、参院厚労委 |
日本共産党は「不安な人は問い合わせてこい」ではなく、直ちに記録を送って国民の不安にこたえるべきだと主張しました。志位和夫委員長が安倍晋三首相に申し入れ(六月十九日)たのをはじめ、小池晃参院議員らが国会質問などで繰り返し迫りました。
■世論高まる
こうしたなか自民党の中川秀直幹事長が「最も効果的」(同二十五日)と発言。「いま必要なのは『臨時便』だ」(「東京」同二十日付)と書くなど世論が高まるなかで、小池議員の質問に柳沢伯夫厚労相が「すべての受給者、加入者に履歴を送って確認していただく」と初めて言明(参院厚労委、同二十八日)。七月五日には安倍首相が来年十月までの通知送付を表明しました。
記録の照合についても政府は当初、「氏名、性別、生年月日の三条件一致に限る」としていましたが、「さまざまな可能性を考慮する」(安倍首相)と表明。該当者でも「記録は見せない」としていましたが、「工夫して見せる」(同)と変化するなど、「安倍首相 共産党主張パクリ」(日刊ゲンダイ四日付)といわれるほど、日本共産党の提案が政府を動かしたのです。
所在不明の年金記録が放置されていたのは、一九九七年の「基礎年金番号」導入に伴ってきちんと対策がとられていなかったことが原因です。
歴代政権や厚労相は、このことを知りながらも手を打たず、国民にも知らせてきませんでした。
ところが、かかわりのある自民、公明、民主の各党は非難合戦に終始しました。「(導入を決めた時の厚生大臣だった)民主党の菅直人代表代行の責任だ」「導入したときの厚生大臣は小泉純一郎前首相だ」―ここには自らの責任逃れはあっても、国民の立場に立ってどう解決するかのまともな方策はありませんでした。
■解決策示す
そのなかで、「国の責任で一人残らず速やかな解決を」と主張し、具体的な解決策を示したのが日本共産党でした。二度にわたる緊急要求・対策や、国の責任を明確にした解決のための修正法案を提示。とりわけすべての加入者・受給者に納付記録を速やかに送ることを強く求めてきました。
TBS系「サタデーずばッと」(六月二日)では日本共産党の提案がパネルで紹介され、司会者のみのもんた氏が「共産党の(緊急要求は)すごい」とのべるなど注目されました。
社会保険庁「改革」をめぐっても自民・公明と民主は、「民主党案は公務員温存」(自民)、「看板の懸け替え」(民主)と応酬。「消えた年金」問題の解決に直接責任を負うべき社保庁を解体・民営化する最悪の責任逃れを競い合いました。
日本共産党は、「国の責任を分割・解体して年金の安定・確実な運営はできない」として解体に反対し、年金保険料の流用をやめることや天下り禁止など抜本的改革を求めました。政府案は「廃案にして出直したほうがいい」(「朝日」六月十六日付)と批判されるなど、日本共産党の立場こそ正論であることが浮き彫りになりました。(つづく)



