2007年7月3日(火)「しんぶん赤旗」

沖縄ヘリパッド 今月にも着工

住民ら座り込み抗議


 沖縄県北部、やんばるの森の中に米軍ヘリパッド(ヘリ着陸帯)を新設する問題で、防衛施設庁は七月にも事業着工を表明しています。二日朝、深刻な被害が懸念される東村高江地区の住民や、県内から集まった市民団体など四十人が建設予定地前に座り込みました。

 建設予定地では先月末から、随所に米軍提供施設の境界線を明示する真新しい、赤いペイント線や「立入禁止」の看板が立てられていました。これまでに敷地内で測量する関係者の姿が確認されました。二日朝には米軍関係車両が何度も座り込み住民の前を通りました。

 この日の座り込みで、「ブロッコリーの森を守る会」の安次嶺現達代表(48)は「政府の『沖縄の負担軽減』の名の下に、高江の居住区はヘリパッドに囲まれようとしている。本当は静かで自然豊かな場所。それを破壊することはやめていただきたい」と語りました。

 長年、反対運動に取り組んできた伊佐真次さん(45)=木工業=は「休憩場所のテント小屋をつくって長期戦でたたかいたい」。日本共産党沖縄県委員会の古堅宗嘉書記長は「辺野古の新基地反対運動も最初は七人。それが全国に波及し、十年にわたるたたかいに発展した。高江の運動も、きょう大きな一歩を踏み出した」と呼びかけました。


 ヘリパッド建設問題 やんばるの森の約七千五百ヘクタールを占有する米軍・北部訓練場が、一九九六年の「SACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)」合意で半分返還されることに。ところが米側は、返還エリアに該当する七つのヘリパッドの移設先として、東村から国頭村にまたがる地域に六つの建設を要求。ヘリパッドは東村高江地区を囲む格好でつくられるため、地元の高江地区会(自治会)は二度、反対を決議。しかし国は無視して着工しようとしています。



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