2007年6月27日(水)「しんぶん赤旗」

ヒル次官補

北東アジア対話展望

6カ国外相会議に期待

休戦協定問題 “米朝韓中の協議を”


 【ワシントン=山崎伸治】北朝鮮の核問題に関する六カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は二十五日、国務省で会見し、八月初めにも開催される六カ国の外相会議が、地域の諸国の安全保障問題について話し合う「北東アジア対話フォーラム」の創設につながるよう期待を示しました。


 また、朝鮮戦争(一九五〇―五三年)の休戦協定を平和体制に転換する和平プロセスを論議するために、韓国、北朝鮮、米国、中国による四カ国協議を年内にも開始したいと表明しました。

 二〇〇五年九月の六カ国協議共同声明は「北東アジアの永続的な平和と安定のために六カ国が共同で努力する」と明記すると同時に、「直接の当事者が適当な話し合いの場で、朝鮮半島の恒久的な平和体制について協議する」としています。

 ヒル氏は「すべてが順調にいけば、年内に核施設が閉鎖され、朝鮮半島で平和のメカニズムの話し合いが進み、六カ国の外相会議を開き、北東アジアの安全保障のプロセスといったものにつながる道筋が得られるだろう」と述べました。

 また、北朝鮮の原子炉の無能力化、すべての核計画の申告など、核放棄に向けた「次の段階」を年内に履行したい考えを示し、無能力化の履行段階に入れば、朝鮮半島和平プロセスのための四カ国協議を始めると語りました。さらに、〇八年の見通しにもふれ、朝鮮半島の非核化を完了し、地域諸国の関係正常化を実現すると述べました。

 ヒル氏は、平壌での会談で北朝鮮側が「朝鮮半島の平和メカニズム」と「北東アジアのより幅広い対話フォーラムへの参加」の双方に乗り出していることが分かったと紹介。北朝鮮も前向きであることを強調しました。



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