2007年5月26日(土)「しんぶん赤旗」

新型核弾頭予算認めず

エネルギー関連 米下院小委が決定


 【ワシントン=山崎伸治】米下院歳出委員会の小委員会は二十三日、二〇〇八会計年度のエネルギー・水関連予算のうち、ブッシュ政権が求めていた核弾頭更新計画関連の予算を全額削除しました。

 削除されたのは一九六〇年代に製造された核弾頭を新しいものと交換する「信頼できる交代用核弾頭」(RRW)計画で、八千八百八十万ドル(約百七億円)の要求がありました。

 RRW計画予算は、十七日に下院本会議で可決された国防予算でも一部しか認められず、今回の動きも「同計画に対する議会の根強い抵抗を紛れもなく示したもの」(二十四日付米紙サンフランシスコ・クロニクル)と受け止められています。

 同計画に反対していたエネルギー・水開発小委員会のビスクロースキー委員長(民主党)は二十三日、可決した予算に関する声明を発表。政府が「包括的な核国防戦略と貯蔵計画」を策定し、核兵器とその製造施設の縮小の方針を示すまで、「新たな核施設もRRWも実現しない」とくぎを刺しました。

 RRW計画に反対してきた米民間組織「憂慮する科学者連盟」のリズベス・グロンランド氏は二十三日の声明で「いまこそ抜本的に新しい方策が必要であり、それは地球に迫っている核の脅威を取り除くものであるべきだ」と主張しています。



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