2007年5月15日(火)「しんぶん赤旗」

イラク派兵2年延長

赤嶺議員反対討論 衆院委で与党可決


 自民、公明の与党は十四日、衆院イラク特別委員会で、自衛隊のイラク派兵を二年延長するイラク特措法改悪案の採決を、日本共産党、民主党、社民党の野党の反対を無視して強行しました。

 日本共産党の赤嶺政賢議員は、反対討論で、「自衛隊のイラク派兵という憲法にかかわる重大法案を、わずか五日間の委員会審議で強行しようとする政府・与党に対し、強く抗議する」と表明しました。

 政府はこの間の審議で、イラク戦争を擁護し、航空自衛隊の活動は、「人道復興支援」のためと繰り返し説明してきましたが、野党の追及で完全に破たんしました。

 にもかかわらず、安倍晋三首相は十四日の委員会審議でも、空自の活動の九割が、イラク破壊の軍事行動をおこなう多国籍軍=米軍の兵士・物資の輸送である事実を追及されても、「米軍も復興支援をおこなっている」などと根拠も示さず強弁。さらに、米軍の作戦で宗派対立が改善しつつあると、ブッシュ米大統領の発言をそのまま引用するなど、イラクの現実を逆さに描く米追随の態度に終始し、法案の狙いが、「米国とともに戦争をおこなう国づくり」にあることを鮮明にしました。

 赤嶺氏は反対討論で、イラク戦争がウソで始められた国連憲章違反の侵略戦争であること、自衛隊の活動が米軍の戦争支援であること、多国籍軍による占領支配がイラク復興への逆行そのものであることを挙げ、「イラク情勢打開には、期限を切った多国籍軍の撤退と、イラクの国民的和解に向けた国際社会の協力、外交努力こそ必要だ」と力説しました。



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