2007年4月28日(土)「しんぶん赤旗」

米宗教者「9条守ろう」

日本政府に書簡 「平和に類ない貢献」


 【ワシントン=山崎伸治】カトリックの平和組織パックス・クリスティUSAは二十六日、安倍晋三首相の訪米に合わせて、日本国憲法九条の改悪に反対する米国の宗教者・組織連名の書簡をワシントンの日本大使館に届けました。

 書簡は九条について、「国際的な平和と安全に貢献する点で類のない、力強いものだ」と称賛。「これをなくす可能性があることは非常に悲しいばかりでなく、地域の安定と協調への不安を感じさせる」と表明しています。

 憲法改悪には米政府からの圧力もあることを指摘した上で、「日本の軍隊が憲法の制約を受けなくなれば、近隣諸国が自国の防衛を重視し、地域で軍拡競争が起こる可能性が強まる」と強調。日本の人たちに連帯を表明し、憲法九条を守ろうと呼びかけています。

 書簡に賛同を表明した三十八組織の中には、ムスリムの組織もあります。さらに米国の宗教者百人がそれぞれ書いた書簡も合わせて届けられました。

 同日夕には、ブッシュ大統領と安倍首相との夕食会の時間に合わせ、パックス・クリスティUSAの活動家がホワイトハウス前のラファイエット公園で九条改悪反対を訴えました。

 カメルーン出身でいまは米国在住の男性は、通りがかりに九条改悪について説明を聞き、「つまり戦争が増えるということだ。私は支持しない」と語り、活動家を激励しました。



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