2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」

少年法「改正」問題は山積

参院で徹底審議必要

日弁連集会


 「少年法『改正』法案 問題点の解消を求める院内集会」が二十六日、東京都千代田区の衆院第一議員会館で開かれ、司法や児童福祉の関係者ら約八十人が参加しました。日本弁護士連合会(日弁連)の主催で、今回で七回目。


 同法案は、今月末の衆院で与党が反対を押し切り採決し、連休明けにも参院で本格審議が始まる予定です。

 日弁連の山田庸男副会長は、「ぐ犯少年」(将来犯罪を起こす恐れがある少年)に対する警察官の調査権の付与について、同会や市民団体の運動で当初の政府案から削除させたことを紹介。しかし、小学生の少年院送りが可能になるなど、「問題点が山積している。依然としてあり、参院の審議で反映させていきたい」とのべました。

 法社会学者の河合幹雄・桐蔭横浜大学教授は、「非行少年の状況と対策」と題し講演。少年法「改正」の理由として「少年犯罪の増加、凶悪化」があげられているが、犯罪数は成人も含め減少傾向にあり、事実は異なると指摘。「少年事件は凶悪化ではなく、稚拙化している」として、人間関係が希薄になり、生きにくい社会環境のなかで起きているとのべました。また、「犯罪の事実解明には警察の介入が必要だ」という主張についても、「まったく違う」と話しました。

 日本共産党の仁比聡平参院議員も出席し、「強行採決は断じて許せない。参院で徹底した審議を」とのべました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp