2007年4月25日(水)「しんぶん赤旗」

沖縄新基地海域を調査

防衛施設局 住民抗議のなか強行


 米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる、米軍キャンプ・シュワブ沿岸域(同名護市)への最新鋭基地建設に向け、那覇防衛施設局は二十四日、地元住民らの強い反対を押し切り、同海域での現況調査に着手しました。同海域での調査は、同市辺野古沖を埋め立てる従来案が変更されて初めてです。

 辺野古沖には同施設局がチャーターした約二十隻の作業船や警戒船が集結。午前九時ごろからダイバーが次々に潜水し、海底の状況を確認しました。周辺では、抗議船三隻とカヌー九艇に分乗した住民らが「環境アセスをないがしろにするな」「人殺しの新基地建設はやめて」などと声をあげて抗議しました。

 現況調査には、「公共用財産使用協議書」に対する沖縄県の同意が必要ですが、施設局はダイバーの作業について、海底の地底変更や機器の設置が伴わないため、実施可能と独自に判断し、目視調査に踏み切りました。

 施設局は、サンゴの産卵時期の六月までに、着床具などの調査機器を海底に設置する予定です。事実上、アセスメント(環境影響評価)の「事前調査」になっています。

民医連が抗議

 全日本民主医療機関連合会(民医連)は二十四日、那覇防衛施設局が沖縄県名護市辺野古沿岸でのV字型新基地建設のための事前調査を強行したことに抗議する声明を発表しました。

 声明は、沖縄での参院補選に不利になると控えていた事前調査を選挙が終わったとたんに実施するとは卑劣きわまりない、と抗議。そのうえで事前調査を「圧倒的な沖縄県民や現地の市民が反対し、世界的にも貴重な自然環境を破壊する基地建設に直結するもの」と指摘、事前調査の即時中止を求めています。



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