2007年3月28日(水)「しんぶん赤旗」

「慰安婦」問題の吉川氏質問

「首相、国の責任認めず」

外国メディアが相次ぎ報道


 日本共産党の吉川春子議員が二十六日の参院予算委員会で「従軍慰安婦」問題を追及したのに対し、安倍首相は「(元慰安婦に)今、私はここで内閣総理大臣としておわびを申し上げているわけであり、河野官房長官談話で申し上げている通り」と述べる一方、「強制性はなかった」との自身の発言の取り消しは明言しませんでした。このやりとりを、外国紙や通信社が相次ぎ報道しました。

 米ニューヨーク・タイムズ紙二十七日付は、「日本の首相、戦時中の慰安婦に国の責任を否定するも謝罪」との見出しの記事を掲載。「安倍氏は国の責任を認めることを繰り返し拒否」しつつも、「吉川氏に元慰安婦の人たち(そのほとんどはいま八十代だ)に述べることはないかとただされ、安倍氏は『私は元慰安婦の方々には同情し、そのような立場に置かれたことにおわび申し上げる』と述べた」と紹介しました。

 また、ロイター通信は二十六日、「第二次世界大戦中に女性に性奴隷として仕えることを強要させた政府の関与を否定し、海外で批判を浴びている安倍首相は、『いま、ここで首相としておわびを申し上げている』と述べた」「しかし、今月初め、日本軍あるいは政府が強制したという証拠はないとした言明は撤回しなかった」と伝えました。フランス通信も同様の記事を配信しました。



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