2007年2月11日(日)「しんぶん赤旗」

今週の国会

貧困・格差など焦点

予算委で総括質疑

弱者に冷たい政治問う


 安倍晋三首相はじめ全閣僚出席で九日から衆院予算委員会で始まった二〇〇七年度予算案の総括質疑が、連休明けの十三日から引き続き行われます。政府・与党は、柳沢伯夫厚生労働相の「産む機械」発言問題の幕引きをはかる一方、在日米軍再編を促進する関連法案を閣議決定(九日)するなど、重要法案の提出に動きだしました。予算委員会を舞台に格差問題や安保・外交、「政治とカネ」の問題などが焦点になります。

 NHKで中継される十三日の総括質疑は野党各党が質問に立ちます。日本共産党からは志位和夫委員長が質問に立ち、安倍内閣の政治姿勢を追及します。民主党は、菅直人代表代行、岡田克也元代表、前原誠司前代表ら党首経験者が立ちます。

 今国会は冒頭から柳沢発言をめぐり不正常な事態になりましたが、安倍首相は「厚生労働行政の責任者として職責を果たしていただきたい」と柳沢厚労相の罷免を拒み、かばい続けています。柳沢発言をいくら「不適切だ」と繰り返しても、「不適切」な中身が問題です。また、貧困・格差問題でも安倍首相は「格差」の言葉を徹底して避け、大企業支援の「成長戦略」を重視しています。

 自民党の中川秀直幹事長は「野党は『格差論争』がしたいようだが、これは与党が買って出る」(九日)と対決をむき出しにしています。弱者に冷たい安倍政治のあり方が問われています。

 十四日も衆院予算委員会で総括質疑(NHK中継はなし)が行われます。

 一方、参院では十五日に厚生労働委員会で少子化等に関する集中審議が開かれます。午前中は安倍首相が出席して質疑が行われる方向です。

 国会正常化にあたり衆院では予算委員会で二日間の補充的質疑が行われましたが、参院では自民党側が拒否したため、厚生労働委員会で開くことになったものです。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp