2007年2月10日(土)「しんぶん赤旗」

石原知事交際費

食い・のみ・使い放題

高級料亭1回31万円


 「食い放題、飲み放題」。都民の税金は、石原慎太郎都知事の酒宴に消えていきました。日本共産党東京都議団が九日、記者会見で明らかにしたのは知事の交際費を使った税金飲食の実態です。「都政をゆがめる密室の宴会政治」は、その中身も「必要最小限」(都の交際費支出基準)からかけ離れたものでした。


 「Vino Rosso」=赤ワイン(三万九千円)や、日本酒「石田屋」(三万円)、焼酎「伊佐美」(二万八千円)など、知事らが接待で飲んだ酒は「超」がつくほど高級です(表)。こうした実態を、渡辺康信党都議団長は会見で怒りを込めて言いました。「まさに食い放題、飲み放題、使い放題だ」

 焼酎「伊佐美」に加え、一万八千円のワインを二本――。二〇〇五年四月十八日、東京都港区の高級料亭「赤坂浅田」での一幕です。石原知事の接待相手は、知事の肝いりで設立された「新銀行東京」の仁司泰正代表取締役たち。都民の税金が資本金として一千億円もつぎ込まれた同銀行は、百五十億円以上の巨額損失を計上しています。

 知事が接待を行った場所も、高級料亭やフランス料理店がずらり。一回平均が三十八万円の場所もあるなど、都政の話し合いに必要とは考えられないものです。もっとも回数が多かったのは、高級料亭の「瓢亭(ひょうてい)」でした。回数は九回、一回平均で三十一万円を使っています。

 「瓢亭」での会合はどのようなものなのか。その一端が本紙の取材で明らかになっています。石原知事は二〇〇一年三月十三日、この「瓢亭」で自民党国会議員四人と会合し、党内の若手政策グループの設立を呼びかけました。このときの飲食費十九万円も、都民の税金で払っています。接待された当事者の一人、渡辺喜美行政改革担当相側ですら「都知事招待の会合で税金が使われたとは思わなかった」といいます。

 都庁の「都民の声課」には、知事交際費に関する意見が都民から寄せられています。その数は昨年十二月二十五日から、今年二月六日までの間に、九十三件。そのうち八十五件が知事への不支持でした。「生活が困窮しているなかで払っている都民の税金を何だと思っているのか」「都内に会議室などたくさんあると思うが、なぜ料亭でなくてはならないのか」としています。

表

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