2007年2月8日(木)「しんぶん赤旗」

いま語ろう 日本共産党

民主との協力どう考える


愛知県知事選、勝てたのでは?

  四日投票の愛知県知事選は、共産党と民主党が協力すれば勝てたのに、共産党はなぜ協力しなかったの?

  自民党政治を何とか変えてほしいというお気持ちはよくわかりますが、政治の実態をみてぜひ考えていただきたいことがあります。

 一つは、地方政治の実態です。全国ほとんどの自治体で自民党、公明党、民主党は、首長が提案する予算などの議案に賛成する「オール与党」です。愛知県でも民主党は二期八年の間、神田県政の与党でした。

 私たちは首長選挙では、「オール与党」の陣営に正面から対決し、保守を含めた無党派の人びととの共同でたたかい、勝利をめざすことを基本にしています。今回の愛知県知事選挙でも、日本共産党と「革新県政の会」は、自民・公明・民主の「オール与党」の神田県政に審判を下そうと、県民要求に立脚した政策を決めました。また、その実現の先頭に立つ候補者として阿部精六さんの擁立を決めました。

 選挙はほかに、現職の神田真秋氏と前犬山市長の石田芳弘氏が立候補し、自公は神田氏を、民主は石田氏をそれぞれ推薦しました。

拒否したのは民主

 こうしたなか、共産党と「革新県政の会」は、石田氏の市長時代の教育行政の実績などを踏まえ、「共同」の努力を行うという立場を表明し、協議を呼びかけました。石田氏も協議に応じる立場から日程まで確定していました。

 ところが、民主党と「連合愛知」は石田氏に「協議にも応じるな」と迫り、石田氏も「私を支援してくれる人たちが議論した一つの結論」として、これに従ったのです。

 地元紙も「革新県政(の会)と協議せず 石田陣営、共闘問題で結論」(「中日」〇六年十一月二十七日付)と書いたように、だれが「協力」を拒否したかは明白です。

 民主党は国政でも憲法改悪と日米同盟の強化、大企業中心の「構造改革」と庶民増税路線など、基本路線で自民党と同じ方向で競い合っているのが現実です。ですから、自民・公明連合か民主党か、どちらが「よりまし」とはいえません。

 自民党政治を変えるために、いま大事なことは目先の数合わせではなく、政治の中身そのものを変えていくことです。政治を変えるたしかな政策をかかげた候補者が、ただちに当選できなかったとしても、その政策と活動は必ず政治を動かす力になっていきます。

 日本共産党は自民党政治の異常な特質を大本から変える方針と政策を示しています。現実に、共産党が告発してきた「貧困と格差」は各党が無視できなくなり、憲法問題では自民党も「自共対決だ」といっています。

 国政選挙でも、自民党政治に真正面から対決してたたかう党が伸びてこそ、政治を変えることができるのではないでしょうか。


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