2007年1月20日(土)「しんぶん赤旗」

授業時間を10%増

教育再生会議第一次報告案 「いじめ」で出席停止も


 安倍晋三首相の直属機関である教育再生会議(野依良治座長)は十九日、首相官邸で合同分科会を開き、第一次報告の最終案について大筋了承しました。二十四日に安倍首相も出席して開かれる総会で報告を正式決定する予定。教育問題の解決につながらず、学校現場に混乱を持ち込むだけとの批判が広がっています。

 報告案は、二〇〇二年度から公立学校で完全実施されている「ゆとり教育」を見直すとして授業時間数の10%増加を明記。また、(1)いじめや暴力行為を繰り返す児童・生徒に対する出席停止制度の活用(2)不適格教員の排除をふくむ教員免許更新制度の導入(3)教育委員会制度の「抜本改革」(4)学校に対し「教育水準保障機関」(仮称)による外部評価・監査システムの導入―などを提言しています。

 政府・与党は同会議の一次報告を踏まえ、二十五日召集の通常国会に、教員免許法改定案や地方教育行政法改定案など改悪教育基本法の具体化法案を提出する方針です。

 報告案は今後の検討課題として、小学校の英語教育の導入、学校週五日制の見直し、学校を予算で差別する教育バウチャー(利用券)制度の導入などを掲げています。


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