日本共産党

2002年11月20日(水)「しんぶん赤旗」

自衛隊が砂漠型迷彩服

吉岡議員追及 “イラク想定訓練か”

防衛庁は答弁不能に


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質問する吉岡議員=19日、参院外交防衛委

 航空自衛隊が砂漠型の迷彩服で訓練――十九日の参院外交防衛委員会で、日本共産党の吉岡吉典議員は、航空自衛隊の訓練で砂漠型迷彩服を採用している理由をただしました。

 空自では、航空自衛隊幹部候補生学校(奈良市)で、射撃や匍匐(ほふく)前進、突撃など学生の戦闘訓練を行っていますが、その様子が防衛庁の広報誌『セキュリタリアン』十一月号で紹介されています。

 吉岡議員は「日本には砂丘はあるが砂漠はない。砂漠型を着てイラクへでも出かけることを想定しているのか」と追及。

 これに対し、防衛庁の宇田川新一人事教育局長は「迷彩服の着用には規定があるが、事実を調査中で掌握していない」と答弁にならない答弁。

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砂漠型迷彩服を着て戦闘訓練を行う航空自衛隊の隊員=防衛庁広報誌『セキュリタリアン』11月号から

 同誌を見れば、迷彩服の襟には階級章が縫い付けられており、明らかに自衛隊が作った新タイプ。現行の自衛隊迷彩服は、日本の国土に合わせて濃淡のある緑色、こげ茶色等をミックスしたものとなっています。

 吉岡議員は「昨日、同誌に問い合わせたら米軍から借りている、とのことだった。空自は米軍から迷彩服を借りて訓練しているのか。訓練は目的を持って行うもので、思いつきでいろんなものを着てやるわけがない。砂漠型の訓練としか考えられないではないか」とさらに追及しました。

 石破茂防衛庁長官は「無責任とのおしかりは当然。この場で答えられないのは申し訳ない」とのべるのが精いっぱい。「専守防衛」の立場上、事実を認める訳にはいかず、逃げに終始しました。

 


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