2002年11月16日(土)「しんぶん赤旗」
米軍が十四日に島根県・隠岐諸島西沖でおこなった「水中爆破訓練」について、米大使館は十五日午前、外務省に対し、使用する爆薬を減らして、予定どおり同日から鹿児島県沖で訓練を継続すると連絡してきました。日本政府は「わが国船舶の安全や漁業上への悪影響の排除等、わが国の利益に十分な配慮を払っている」として、受け入れました。
外務省によると、米側は、(1)訓練水域での漁船の操業は差し支えない(2)一般的な安全措置として、近くに漁船がいる場合には訓練は実施しない(3)十四日の訓練では十ポンド(約四・五キログラム)の爆薬を使用したが、十五日以降は二ポンド(約〇・九キログラム)とする(4)爆破は一回ずつとする――と説明しました。
十四日の水産庁の発表では、米軍は鹿児島県の南方約二百五十キロメートルで、十五日午前七時から午後十一時五十九分まで、同県の西方約三百キロメートルで十五日午後六時から十七日午後十一時五十九分まで、十八日午前七時から二十日午前二時まで、それぞれ実施する予定。
同訓練については水産庁が十三日、外務省を通じて中止を申し入れていました。しかし十五日の米大使館の連絡をうけ、訓練を容認しました。
日本共産党の中林よし子衆院議員は十五日の特殊法人改革特別委員会で、島根県・隠岐諸島西沖の日本海で米軍が十四日に実施した水中爆破訓練について大島理森農水相に、「ただちに米側に抗議と訓練中止を厳しく要求すべきだ」と求めました。
大島農水相は「十四日夜に農水相である私の意向として、漁業に大きな影響を与えるような水中爆破訓練が行われることのないよう、在京米大使館に働きかけるよう外務省に申し入れた」と答えました。
中林氏は、地元漁協関係者の話として、訓練当日に連絡が入り、大惨事になる可能性もあったと指摘していることを紹介。「今回の訓練は突如というべきものだ。通報のあった海域には通常、島根、山口、鳥取の漁船七百七十余隻が操業している。日本の排他的経済水域を含み、しかもズワイガニ漁が始まっていた」と実態を示し、米軍から回答がこない限り、訓練中止を要求し続けるべきだと重ねて求めました。