2002年11月7日(木)「しんぶん赤旗」
英国国教会の宗教上の最高位であるカンタベリー大主教に来年就任するローワン・ウィリアムズ・ウェールズ大主教は五日付の英紙デーリー・テレグラフに寄稿し、イラクのフセイン政権転覆をねらった先制攻撃は「数十万人の生命を危険にさらし、地域を急速に手の打ちようのない混乱に陥れることになりかねない」と厳しく批判しました。
ウィリアムズ師は「この地域が何を求めているか―住民の要求よりわれわれの見方の方が上だと言うのであれば一種の植民地主義だ」と言い切り、「国際法に基づいて物事を解決する権威を危うくすることになる」と警告しました。
同師は今年七月、米英政府が計画する対イラク軍事攻撃は違法で道徳に反すると批判する英国の主要なキリスト教会指導者二千五百人の宣言に署名しています。十月三十一日にカンタベリー大主教を引退したケーリー師もイラク攻撃反対を公言していました。