日本共産党

2002年10月17日(木)「しんぶん赤旗」

会社も保険金を得る生命保険とは?


 〈問い〉 会社が社員にかけた生命保険で、会社も保険金を受け取るのは変だと思いますが…。(東京・一読者)

 〈答え〉 従業員の在職時の死亡などを対象として、企業や団体が加入する一年更新の掛け捨ての生命保険を団体定期保険(団体生命保険)といいます。全員加入で企業が保険料を支払うAグループと、本人が保険料を支払う任意加入のBグループがあります。

 団体定期保険の多くはAグループですが、以前は保険の存在を本人や遺族にも知らせず、保険金を受け取った会社が全額をわがものにしたり、一部しか遺族に支払わないなどがまかり通っていました。従業員の死から会社が巨額の利益を得るのは不当だと遺族らが裁判を起こすなど、社会問題となり、遺族への保険金支払いを命ずる判決も出てきています。

 社会的な批判を受けた保険会社は九七年から新型のAグループ団体定期保険に切り替えました。保険金が遺族らにわたるとされる主契約と、企業も一定の保険金を受け取る従契約からなります。全額を会社が受け取る従来の保険の手直しですが、企業が受け取る分も二千万円程度まで認めるなど、従業員の生命をもうけの対象にする問題性を温存したものです。

 このような保険契約は、団体定期保険のほんらいの在り方から大きく逸脱したものです。世界最初の団体定期保険が始まったアメリカでは、会社が保険金を受け取ることはありません。一九一七年に全米保険監督官会議がつくったモデル法案にならって、州政府らにより企業の保険金受け取りが禁止されているからです。日本でも一九三四年に最初の団体生命保険が創設されたときは、保険金は従業員の遺族に支払っていました。

 日本には団体定期保険を規制する法律がないことが、問題の温床です。日本共産党は法律を制定すること、政府の運営基準でも遺族補償・本人同意などの原則を徹底することを要求しています。 

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 〔2002・10・17(木)〕

 


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