日本共産党

2002年10月4日(金)「しんぶん赤旗」

浜岡原発

ひび検査技術は未確立

日本共産党国会調査団指摘 中電側も認める


 日本共産党国会議員団の「東電等不正事件真相究明委員会」(委員長=吉井英勝衆院議員)は三日、原発心臓部の原子炉再循環系配管ひび割れを国に報告しなかった中部電力・浜岡原発(静岡県浜岡町)を現地調査しました。吉井議員は「ひびの検査は、手法も機器も評価するにも、発展途上」と指摘。深刻なひび割れがあっても、現状の検査ではつかみきれない重大な問題が明らかになりました。

 中部電力は、4号機の炉心隔壁(シュラウド)で、六十七カ所の大量のひび割れが見つかったと先月発表した問題で、昨年行った検査ではひびは見つかっていなかったと主張。1、2、3号機のこれまでの検査でも見つかっていないと説明しました。

 吉井氏は、水中カメラ撮影と超音波を使う検査で、炉心隔壁のひび割れの発見が難しいことを指摘。福与正・浜岡原発副所長は「非常に難しい。経験がものをいう」と認めました。

 調査後の記者会見で、吉井氏は、東京電力・福島第一原発4号機で発覚した原子炉再循環系配管のひび割れの進展は、技術基準で定められた必要肉厚を割り込んでいたものがあった深刻さを紹介。浜岡原発でも、「傷がどこまで進むか、きちんとした解析は今後にかかっている問題だ。ひびを検査する手法も機器も評価するにも技術的に未確立。ひびの問題は安全性を考える上で見過ごしにできないことが再確認できた」と語りました。

 視察には、吉井氏のほか、佐々木憲昭、瀬古由起子、大森猛の各衆院議員、平賀高成前衆院議員、石原顕雄浜岡町議、清水澄夫浜岡町議候補らが参加しました。

 


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