日本共産党

2002年10月3日(木)「しんぶん赤旗」

賃金3割減、仕事は5割増

NTTリストラ 外注子会社では…

無法許さない、反撃始まる

“共産党がんばってますね”


 十一万人もの労働者を転籍および出向させる前代未聞の大リストラを強行したNTT。五月から営業を始めた外注子会社の職場には、労働者の悲鳴と怒りが充満し、労働者のたたかいが始まっています。愛知県では…。(原田浩一朗記者)


■愛知県に見る■

 NTTは、もうけを最大限に追求するため、純粋持ち株会社をつくり、本来の電話事業を外注子会社に委託。「NTTをいったん退職し、基本賃金三割カットで外注子会社に再雇用する」として、電話事業に携わっていた五十一歳以上の労働者約五万二千五百人を事実上転籍しました。また、五十歳以下の労働者四万二千五百人を出向させ、約二万人の退職者も含めて十一万人をリストラしました。リストラをしなければ経営が維持できないわけではなく、労働基準法などの法律を無視した一方的な賃下げ、労働条件の引き下げを労働者に押しつけています。

年168万円減収

 外注子会社に転籍した労働者の賃金は、名古屋の場合は月例給で25%カットになります。「実際には、都市手当が削減され、ボーナス減とあわせ30%ダウンです」と労働者は口をそろえます。

 五十八歳のAさんの場合、手取りは月三十二万円から二十三万円に下がり、年間百八万円のダウンに。夏・冬の一時金も約六十万円減っため、年間百六十八万円の減収です。「小遣いは、月五万円から三万円に減額」「生命保険を解約した」とは労働者の声です。

仕事内容激変

 仕事の量や内容も激変しています。

 電話に関するあらゆる相談にこたえる「116番」サービスの外注子会社、NTTマーケティングアクト名古屋の116サービスセンタでは、「一日三十五本の電話受け付け、一カ月に四十万円の売り上げ」がノルマです。

 「三十五本受けるためには、一時間の昼休みを返上しても一時間に四本以上処理しなければならない。お客さんの相談を一本あたり十四分弱で終わらせないと達成できない」と労働者たち。

 相談をききながら二つのパソコン画面を見てキーボードを打ち、伝票に記入しますが、次の客を十一秒以上待たせて応答率が下がると、会社はNTT西日本に罰金を支払う仕組みになっています。このため記入は後回しにして、電話をとらざるをえません。仕事についていけず、退職する労働者がいても補充はありません。労働者は「人がこれだけ減っているのに応答率を上げろといっても無理がある」と声をあげています。

 設備の保守を受け持つNTTネオメイト名古屋では、「業容拡大」が露骨です。

 「課長ときたら、本来業務の設備の保守はそっちのけ。『高速道路料金のプリぺイド・カードを売れ、携帯電話を売れ、粗利益で月八万円を達成せよ』、こればっかりだ」。技術一筋できた労働者は嘆きます。

 NTTグループ各社と外注子会社の経理や服務、福利厚生の管理を一手に引きうけるNTTビジネスアソシエ名古屋でも矛盾は深刻です。

 各事業所に配置されていた総務担当者がいなくなってしまいました。労働者から各種の申請書を集めるにも一苦労です。「未提出者一人ひとりに連絡をとらざるをえず、連日のように午後九時、十時まで残業です」と悲鳴が上がっています。

労基署も動く

 外注子会社で働く労働者の反撃が始まっています。116サービスセンタのBさんは、毎日の残業時間をカレンダーに記録。同僚といっしょに労働基準監督署にいき、申告しました。労基署が動き、四月と五月であわせて十八時間分の未払い残業代を払わせました。

 電話料金徴収業務に携わるNTTマーケティングアクト名古屋の料金センタの労働者は、以前はあった女性の専用休憩室がなくされ、男女共用になったことを重視。「男性社員の目の前で、疲れたからと横になる女性社員はいません。女性専用の休憩室がほしい」と声をあげています。

 「日本共産党の腕章をつけて門前でビラを配っている時、よく対話になるんです」と労働者の変化に驚くのはNTT日本共産党委員会の丸山栄一さん(58)です。

 ある労働者は「がんばっていますね」と党員に声をかけ、立ち話に。その場で「しんぶん赤旗日曜版」を購読しました。

 別の労働者は「会社人間でしたが、考え方を変えました。会社に尽くしても、報われないということがよくわかり、定時の午後五時十分になったら、あとは自分の時間にしたい」と話しました。

 党員たちは「外注子会社の労働者の怒りや切実な要求をくみあげるのと同時に、転籍を拒否した労働者への見せしめ的な異職種・遠隔地配転反対の運動を一体のものとして、職場から無法を一掃するたたかいを広げよう」と話しています。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp