日本共産党

2002年9月29日(日)「しんぶん赤旗」

「公契約」問題とは?


 〈問い〉 職場で「公契約問題」とか「公契約賃金」というのを耳にしました。何が問題になっているのですか。(東京・一読者)

 〈答え〉 「公契約」とは、国や自治体などの公的な機関を相手に結ばれる契約のことです。自治体が発注する工事や委託事業などが、その代表例です。公共工事の下請け労働者や委託事業の労働者の賃金が最低賃金すれすれのことも多く、「公契約賃金」の低賃金構造が問題になっています。生活できる賃金確保などを公契約にもりこむよう義務付ける、「公契約条例」「公契約法」の制定や、国際労働機関(ILO)九四号条約の批准を求める運動が起こっています。

 国や自治体は、国民・住民の生活と権利を守ることが仕事です。その発注業務が生活も困難な低賃金を温存していては、行政がみずから国民の生活悪化に手を貸すことになり、行政の責務に逆行します。

 そのため一九四九年のILO九四号条約は、公契約における労働条件確保をさだめました。国や自治体などが公共工事などを発注する場合、関係労働者にその地方の同一性質の労働に劣らない有利な賃金・労働時間などの労働条件を確保することを義務づけています。

 いま国レベルでは、少なくとも五十八カ国が、公契約での賃金保障を定めた法制度をもっています。また近年のアメリカでは、国が定める最低賃金が低すぎるため、自治体が発注する事業などで「リビングウエイジ」(生活できる賃金)の保障を求める運動が広がり、条例を制定する自治体も増えています。

 しかし日本政府は「現行の国内法制で十分」などと、半世紀前のILO条約さえ批准していません。とくに近年は「行政の効率化」や「民間活力の導入」などと、政府・自治体業務の外部委託や臨時・パート労働への置き換えなどが加速され、公契約による低賃金が拡大しました。公共の仕事にまともな賃金やルールを確立する運動が、重要性を増しています。

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 〔2002・9・29(日)〕

 


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