2002年8月29日(木)「しんぶん赤旗」
山口県の米軍岩国基地で二十八日、米軍による民間防衛訓練がおこなわれました。昨年の米国多発同時テロ以後、三回目の訓練となります。
この訓練は、非常事態にたいして基地内民間人の人命、財産を防護する目的でおこなわれていますが、今回は「テロの脅威にたいする基地の対応能力を試すため」と米軍は発表しています。
午前九時前、基地正面ゲートに防弾チョッキのような服を着用し、自動小銃で武装した米兵が、テロに対抗するようにコンクリート製の防護ブロックを盾に、市民の方に銃口を向けていました。近くでは、このようすを多くの自衛隊員が視察していました。
基地内のラジオ放送では、断続的に「エクササイズ、エクササイズ」と訓練の実施を意味するニュースを報じ、基地内の消防車や救急車も出動していました。
北門ゲートには基地が警戒体制(アルファ)に入っていることを示すボードが置かれていました。
訓練を監視していた久米慶典党県議は「このような訓練がおこなわれ、実際に警戒体制がしかれているということは、米軍岩国基地が攻撃をうける可能性が大きいことを示している。住民の平和と安全を守るために基地をなくす、さらに大きな運動が必要だ」と語っていました。