2002年7月20日(土)「しんぶん赤旗」
長野県警警備一課の元係長(警部補)による日本共産党議員宅や労組・民主団体を狙った連続窃盗事件をめぐり長野地裁(佐藤公美裁判長)で争われていた国家賠償請求訴訟で十九日、原告(被害者)側に被告・県側が「深く陳謝」し、再発防止に「さらに格段の努力」をすることを約束する和解が成立しました。
事件は、日本共産党にたいする情報活動に長く携わってきた岩下健美元係長が一九九五年十月から九六年二月にかけて、党関係者、労組、業者団体、保育所、研究機関などの事務所や個人宅三十七カ所に侵入し、計一千万円余の金品を盗んだというもの。原告(松沢秀紀原告団長ら二十七人)は九七年七月に、国と県、元係長を相手取って「県警備公安警察官泥棒事件国家賠償訴訟」を起こしていました。
和解内容は(1)県は元係長が重大な違法行為を重ねたことにつき、その責任を痛感し、深く陳謝する(2)県は今後とも、現職警察官によるこのような犯罪行為が二度と発生することのないよう、さらに格段の努力を傾注する――など。
県との和解で、原告は元係長と国にたいする請求を取り下げました。