日本共産党

2002年7月10日(水)「しんぶん赤旗」

AT車暴走 携帯電磁波が影響?

国交省 基準策定も検討

富樫議員が対策要求


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自動車内の使用に注意を呼びかける、携帯電話の取扱説明書

 「携帯電話の電磁波がオートマチック(AT)車の暴走事故を引き起こしていないか」――。九日の参院国土交通委員会で日本共産党の富樫練三議員が、増え続けるAT車の暴走事故対策を要求しました。国土交通省は、車載電子機器や装置への電磁波の影響について調査し、基準を策定していく考えを明らかにしました。

 「駐車場にバックで車を入れようと、ギアを入れたら急加速した」などのAT車の暴走事故は、車載電子機器の誤作動が原因の一つと考えられてきました。しかし、これまで国は「運転者の操作ミス」を理由に、対策を講じてきませんでした。今回はじめて、電磁波の影響について「基準の策定」に言及しました。

 富樫議員は、NTTDoCoMoグループ発売の、日本電気社製携帯電話「ムーバN211i」の取扱説明書に、「自動車内で使用した場合、車種によっては、まれに車載電子機器に影響を与えることがあるため、自動車内で使用する際には十分な対電磁波保護がされているか、自動車販売店にご確認ください」と注意書きされていることを指摘。「制動装置以外の装置にも、電磁波についての行政の技術基準が必要だ」とただしました。

 洞駿自動車交通局局長は、NTTDoCoMoに照会した結果「平成元年当時、出力が大きいショルダーホンを車内で使用した際、一部の外車でエンジン等に不具合が発生していた」と報告。同省の調査で「オートマチック車への電磁波の影響はないと報告を得ているが、電子機器が多く搭載されていることもあり、諸外国の動向など情報収集に努め、必要に応じて基準の策定についても考えていきたい」と答えました。

 


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