日本共産党

2002年7月6日(土)「しんぶん赤旗」

郵政法案

サービス後退明らか

衆院委で春名議員

諸外国の例あげ追及


 民間業者に郵便事業への参入の道をひらく郵政関連法案について、日本共産党の春名真章議員は五日の衆院総務委員会で、「民間のいいとこどり参入を認めるもので、全国一律のサービスや第三種、第四種などの政策料金サービスが成り立たなくなるということは誰の目からみても明らかだ」と批判しました。

 郵政関連法案のうち、信書便法案は総務省が今後つくるガイドラインによって「信書」からダイレクトメールの大部分をはずし、郵便事業のもうかる分野に民間業者を無条件参入させるもの。春名氏は郵便事業の全面自由化をしている諸外国の例(表)をあげ、「もうかる分野だけに民間参入を認めた国はいずれも郵便サービスが後退している」と追及しました。

 小泉純一郎首相は「民間ができることは民間がやれば、国民の選択が増える」と強調。しかし、過疎地などを含む全体としての郵便サービス低下という根本的問題についてはまったく答弁できませんでした。

 春名氏は日本郵政公社法案について、年間一千億円近くにのぼる渡切費が自民党の選挙費用へ流用された疑惑など、「郵政事業をめぐる腐敗・不正にいっさいメスが入っていない」と追及。また、今回の法案で予算や決算、人事などに対する国会の関与の仕組みがなくなることや修正案で出資条項が追加されることによって天下りが助長されると指摘、「いっそうの腐敗・不正がはびこりかねない」と批判しました。


全面自由化した外国の例
アルゼンチン郵政事業体が倒産
フィンランド条件として売上高課税があり、新規参入事業者はゼロ
ニュージーランド同一都市内の値下げ競争の半面、地域別料金を検討
スウェーデン競争地域内と大口料金の値下げの一方、小口料金は大幅値上げ


郵政関連法案にたいする各党の態度

日本共産党与党3党民主自由社民
信書便法案
日本郵政公社法案
(修正部分除く)
日本郵政公社法案
「修正」案
  ●反対○賛成

 


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