日本共産党

2002年5月22日(水)「しんぶん赤旗」

自民党に71億円献金

東京湾横断道路 大口受注40社

吉川議員追及


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質問する吉川春子議員=21日、参院内閣委

 膨大な借金を抱え返済の見込みがない東京湾横断道路(アクアライン)を建設した企業のうち、百億円以上の工事を受注した主要四十社から自民党への政治献金が、九七年までの十年間で七十一億三千万円にものぼっていることが分かりました。道路関係四公団民営化推進委員会設置法案を審議している二十一日の参院内閣委員会で、日本共産党の吉川春子議員が資料を示し、政府側が認めたもの。

 吉川議員は、アクアラインの建設費が当初の一兆一千五百億円から一兆五千億円に膨れ上がり、膨大な利益をあげた大企業から自民党の政治資金団体である国民政治協会へ巨額の政治献金が流れていると追及しました。

 総務省の大竹邦実選挙部長は、八八年から九七年の十年間で新日鉄から五億六千万円、鹿島建設から三億千六百七十三万六千円、大林組から三億千九百十四万円にのぼる献金が自民党に渡っていると答弁。吉川議員の調査した献金額とほぼ一致しました。吉川議員は、公共事業受注企業からの政治献金禁止を求めました。

 吉川議員は、巨額な公共事業費をつぎ込みながら完成後のアクアラインの交通量は当初予測を大きく下回り、年間収入では、管理費と利払いすらまかなえない実態にあると指摘。工事は、日本道路公団、地方自治体、企業の三社で立ち上げた東京湾横断道路株式会社がおこなったにもかかわらず、アクアラインは道路公団所有となり、借金の負担は公団を通じて国民が負う構造になっていると追及しました。

 国交省の大石久和道路局長は「過去に経験のない事業を、こういう方式で種々の困難を乗り越えてできた」とムダ遣いを正当化しました。


アクアラインの工事
受注企業から自民党
への献金

(1988年〜97年、上位10社)
単位:万円
新日本製鉄56,000
川崎製鉄39,082
NKK38,050
三菱重工業32,496
大林組31,914
鹿島建設31,674
熊谷組31,008
大成建設29,240
清水建設27,570
10青木建設22,187
―吉川春子議員調査―

 


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