日本共産党

2002年5月19日(日)「しんぶん赤旗」

瓦氏(衆院有事特別委員長)秘書の給与肩代わり

地元の大手土建業者

92年から7年半 収支報告書に記載なし


政治資金規正法違反の疑いも

 自民党の瓦力衆院議員(衆院有事法制特別委員長、石川三区)が九二年から二〇〇〇年までの七年半にわたって、私設秘書の給与を石川県内の大手土木建築業者に肩代わりさせていたことが本紙の調べでわかりました。瓦氏の政治資金管理団体の報告書には、この業者からの給与にあたる政治献金の記載がなく、政治資金規正法違反の疑いがあります。

 土建業者から給与の支払いを受けていたのは当時、瓦氏の私設秘書をつとめ、のちに公設秘書となり、現在、石川県七尾市の市議会議員である西田昭二氏。

 本紙の調べによると、西田氏は、九二年七月から二〇〇〇年一月までの間、金沢市の土木建築業「豊蔵組」から給与を受け、年金などの支払いもさせていました。

 西田氏は、大学卒業後の九二年から瓦氏の私設秘書を務め、二〇〇〇年に公設秘書。二〇〇一年九月に七尾市議補選に出るため、秘書をやめています。瓦事務所も九二年以来、西田氏が秘書として勤務していたことを本紙に認めました。

 豊蔵組は、土木工事で、石川県内でAランクに属する大手業者で、多数の公共工事を受注。瓦氏の政治資金管理団体と政党支部に九五―二〇〇〇年の六年間に毎年三十六万円、計二百十六万円を献金しています。

 しかし、瓦氏の資金管理団体や政党支部の収支報告書には、豊蔵組から給与に相当するような献金がされた記載はありません。給与の肩代わりは、政治献金にあたるため、未報告なら政治資金規正法に違反する疑いがあります。

 豊蔵組は本紙の取材にたいし、「コメントなしということでいい」と説明を拒否。西田氏は「瓦事務所に聞いてほしい」と話しました。

 瓦事務所の話 代議士は公務のため忙しく時間的にコメント等はできかねる。事務所も当時の担当者と連絡がとれず、詳細を把握できている状況ではないので、答えられない。

 


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