日本共産党

2002年5月13日(月)「しんぶん赤旗」

全大教と私大教連がシンポ

大学改革で活発な討論


 全国大学高専教職員組合(全大教)と日本私立大学教職員組合連合(私大教連)は十一日、東京都内でシンポジウム「『大学の構造改革・法人化』と大学・高等教育の未来」を開きました。

 特別講演した天野郁夫・国立学校財務センター教授は、大学改革の歴史的な流れを概括し、「制度改革が終わる二〇〇四年度までに、各大学がどういう方向性をもつのかを主体的に考え、具体的に取り組んでいく必要がある」とのべました。

 また、パネリストとして報告した林大樹・全大教教文部長は、「大学の構造改革」について文部科学省による大学統制や大学評価、競争的環境づくりなどの問題点をあげ、「果たして高等教育にふさわしいのか」と問いかけました。新村洋史・中京女子大学助教授は、「もともと法人化している私立大では専断的な大学運営がすすみ、教職員は無権利状態にされる傾向」と報告し、「国立私立の大学人がともに考え、地域との信頼関係を築くことが必要ではないか」とのべました。

 大学の構造改革問題で全大教と私大教連が共催でシンポジウムを開くのははじめて。全国から大学の教職員ら百二十人が参加し、「競争的環境がすすむなか、大学間で連帯ができるのか」「大学改革の問題を突き詰めれば、民主主義やこの国のあり方の問題になる」など活発な討論が交わされました。

 


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