日本共産党

2002年5月8日(水)「しんぶん赤旗」

ストップ!! 小泉医療改悪

書き込み式ビラで実情交流

東京土建主婦の会

“仕事は2カ月で10―15日”
“重病でしか病院いけない”


 東京土建一般労働組合主婦の会(佐藤二重会長)は医療大改悪を阻止しようと二十一日、千人の“人間の鎖”で厚生労働省を包囲する「ウーマン チェーン アクション」を計画しています。これに向け各支部では、医療改悪の内容を学習しながら、不況下の営業・くらしの実態を出し合って、書き込み式のビラ「分会主婦の会の話題」に集約。集まったみんなの声をリレートークで街頭から訴えようと取り組みを進めています。(内藤 真己子記者)

21日、“人間の鎖”

 同目黒支部主婦の会は二日夜の四役会で「改悪は阻止しないと大変なことになる」と話し合いました。

 役員の一人、久保井美代子さん(59)の夫は塗装業。不況で「二カ月に十日から十五日しか仕事がない」状態が続いています。美代子さんがやむなくパートに出て家計を支えています。

眼科はやめた

 高脂血症と骨粗しょう症で通院している美代子さん。病院と薬局窓口で月六千円ほど払っています。以前は十割給付で窓口負担のなかった同土建国保。ところが補助金カットなどの影響で、昨年四月から外来は二割負担となりました。月三千円を超える分は後から払い戻されますが、支払いは大変です。以来「一回、九百五十円ほどかかる眼科の通院はやめた」といいます。

 医療改悪で健康保険が三割負担になれば、土建国保も影響を受けることは必至です。美代子さんは「これ以上の負担は困ります。健保の三割負担は人ごとではありません。土建国保を守るためにも、医療改悪を食いとめたい」と話しました。

 「息子の入院で保険外負担の重さを実感しました」というのは正木なか子さん(62)。息子がケガをして今年、都内の大学病院に入院。一日五千円かかる差額ベッドの部屋しか空きがなく、負担に耐えかね、やむなく入院を早めに切り上げざるを得ませんでした。

 小泉内閣は四月から、六カ月以上の入院患者の保険給付の範囲を狭め、月四、五万円の保険外負担を増やす診療報酬改悪を実施しました。「小泉さんは、差額ベッドとか保険のきかない医療をもっと増やそうとしているんでしょ。お金のないものが医者にかかれなくなる改悪はこれ以上、絶対許せない」といいます。

ゆく末不安

 主婦の会の各支部からは「よほどの重病でないと病院に行けません。行く末を考えると頭が真っ白です。日本はホームレスの時代が来るような気がします」「リストラが増加し、給料も減給されるなか公共事業が変わらないのはおかしい」「生活面でこの状態だとクビを絞められているよう」などの声が寄せられています。

 主婦の会の佐藤二重会長は「一兆円の国民負担増の医療改悪が実施されれば、消費不況が深刻になりお父さんたちの仕事もますますなくなります。署名を広げながら包囲行動を成功させ、改悪を食い止めたい」と語っています。

 


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