日本共産党

2002年4月22日(月)「しんぶん赤旗」

小泉首相が靖国参拝

戦争国家法案 国会提出後に突然


 小泉純一郎首相は二十一日朝、東京都千代田区九段北の靖国神社に突然参拝しました。小泉首相の参拝は昨年八月十三日に次いで就任後二度目です。軍国主義と侵略戦争の精神的支柱でA級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への参拝は、首相の侵略戦争への無反省を示すとともに、憲法の政教分離原則に違反するものです。アメリカの戦争に国民を強制動員する「戦争国家法案」(有事三法案)の今国会成立を狙う首相の靖国参拝に、内外で厳しい批判の声があがっています。

 参拝後、首相は記者団に、今年八月の参拝は見送る考えを表明しました。昨年八月の靖国参拝をめぐり中国、韓国との関係が悪化しました。参拝時期を前倒ししたとはいえ、今回の参拝にも中韓両国は直ちに抗議や「深い遺憾」の意を表明しています。

 二十一日は靖国神社の春季例大祭の初日。首相はこの日朝、午前八時すぎに公邸を出発、靖国神社に向かい、参拝しました。首相は「内閣総理大臣 小泉純一郎」と記帳。神道形式にのっとった「二礼二拍手一礼」は行わず、玉ぐし料の代わりに、献花料として三万円を納めました。

 参拝後、首相は同神社で記者会見し、参拝の理由について「一番いい時期だと思った。(このタイミングは)内外に不安や警戒を抱かせない。春の例大祭の時期がふさわしい」と説明。今年八月の参拝については「ありません。一年に一度です」と否定しました。また、「内閣総理大臣である小泉純一郎が参拝した」と述べました。来年以降の参拝については、「状況を見て判断する」と述べました。

 


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