日本共産党

2002年4月6日(土)「しんぶん赤旗」

一目で分かる医療改悪(2)

サラリーマン 入院窓口負担が大幅増


図
イラスト・高村忠範

 サラリーマン本人が入院した場合の患者負担はどうなるでしょうか。

 ポリープ切除の手術で二日間入院した人の場合、いまは二割負担で二万四千六百円。これが三割になると、三万六千九百円に値上がりし、負担増は一万二千三百円にのぼります。

 日本人の死亡原因のトップで、三大疾患の一つである、がんの場合、負担増の影響はさらに大きくなります。

 たとえば胃がん。ケースによって違いますが、厚生労働省の試算によると、三十日間入院した場合の医療費で百六十九万百三十円かかります。このときの患者の窓口負担は、二割負担なら三十三万八千三十円です。これが三割負担になると、五十万七千四十円に上がります。なんと、十六万九千十円もの負担増です。このほか、一日七百八十円の入院給食代や差額ベッド代などが加われば、患者の負担はさらにふくれあがります。

 退院するとき、この大金をいったん病院の窓口に全額払わなければなりません。体の心配より、まずお金を心配してしまいます。

 患者の負担に上限を設けた高額療養費制度があるので、上限を超える分はあとで払い戻しを受けることができます。改悪案ではその上限額も引き上げるため、この胃がんの場合の実質負担額は、一般で現行の七万七千三百二十円から八万六千七百九十円になります。九千四百七十円の値上げです。(つづく)

 


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