日本共産党

2002年4月4日(木)「しんぶん赤旗」

雪印は雇用・地域経済守れ

共同のたたかい広がる


埼玉 知事、市長、親会社に要請 

北海道 パートの賃金10割支給実現

 牛肉偽装事件を引き起こした雪印食品は、会社を解散し、責任のない従業員やパート労働者全員を解雇しました。「食の安全と雇用を守れ」と全労連に加盟する地方労連と雪印食品の労働者との共同のたたかいが広がっています。

 「雪印は安全、雇用を守り、社会的責任を果たせ」。解雇前日の三月三十日夕、埼玉県春日部市にある雪印食品関東工場で唱和が響きました。

3者共催で

 埼労連(埼玉県労働組合連合会)と春日部・庄和地域労連、雪印食品一般労働組合の三者が共催した「食の安全を守り、雇用と地域経済を守る決起集会」。一般労組の組合員と支援の労働者、農民、消費者、日本共産党と社民党の国会・地方議員ら二百二十人が参加。会社解散と労働者の全員解雇に抗議し、たたかい抜く決意を固めました。

 二〇〇〇年六月に起きた雪印乳業大量食中毒事件に続いて、今年一月、子会社の雪印食品が政府によるBSE(狂牛病)対策の牛肉買い上げ制度を悪用して輸入牛肉を国産と偽って買い取らせる牛肉偽装事件が発覚しました。組織的な企業犯罪に酪農家や消費者の怒りが大きく広がるなか、再建策を検討していた雪印食品は親会社・雪印乳業の意向で再建を断念。三月十日に一千百人のパート労働者の契約を打ちきり、同三十一日には残務処理要員を一部残すだけで約八百人の従業員を解雇しました。

 埼労連は、事件発生直後、この事件についての見解を発表し、県知事や春日部市長に要請するとともに、親会社・乳業に要請書を提出するなど、雇用確保と事業存続を訴えてきました。

 乳業の西紘平社長は三月十五日、埼労連に「回答」書を送付してきました。このなかで、食品従業員の雇用は「もっぱら雪印食品の問題。弊社は団体交渉の当事者ではない」と突っぱねました。

 埼労連の原冨悟事務局長は「消費者や私たち労働組合の声を無視できないことが回答にあらわれていますが、雇用と地域経済をどう守るのか、親会社の責任は重大で、乳業に直接の責任がある、雇用でも当事者です。背景資本の農林中金への働きかけも含めて追及していく」といいます。

 三枝安茂春日部市長も三月二十八日、東京の乳業本社を訪れ、(1)解雇された従業員の直接の雇用確保(2)新たな事業体としての工場存続のために親会社の乳業が最大限努力する―を要望しました。

 また、一般労組の組合員十人は一日、同社と親会社の乳業を相手どり、従業員の地位保全を求める仮処分をさいたま地裁に申し立てました。

 埼労連は近く提言を発表します。東京ドームのグラウンドの約四倍、五万一千平方メートルの土地と新鋭設備を有効活用して工場を存続し、消費者、生産者、行政機関、学識経験者が参加している県の「食品等安全懇話会」の場も活用し、生産から消費までのネットワークづくりと生産者や消費者が関与し監視するしくみをつくるよう提案。県と市、親会社の乳業が積極的に対応、協力すれば今後の生き残り策は可能であると主張しています。

北海道でも

 雪印発祥の地、北海道では、北海道労連(北海道労働組合総連合)と苫小牧地区労連、一般労組北海道分会が二月五日、パート労働者の一方的解雇に反対し、使い捨てやめろと雪印食品北海道工場に申し入れ、団体交渉を行いました。

 三月七日には、雪印食品北海道統括支店に社員・臨時社員の雇用確保を求める八項目の要求書を提出。パート労働者の自宅待機の賃金十割支給を実現させました。また、雇用保険未加入者に資格を取得させるとともに、さかのぼって適用し、保険料は全額会社負担とすることについて、本社に伝えると回答しました。

 こうしたなか、地区労連や一般労組が共同した宣伝と苫小牧市長への要請に約二十人のパート労働者が参加。組合への加入者も相次いでいます。

 地区労連の森下克弘事務局長は「日数不足のために雇用保険の適用を受けられないパートの人たちがいます。工場で中心的な働き手を真っ先に解雇する会社の身勝手を大きな社会問題にしていきたい」と話します。

 地区労連と一般労組では、三月十日に解雇されたパート労働者の権利と生活を守るため、四日に対策会議を開き、「会社は七月末までの雇用契約を守れ」の運動を広げていくことにしています。

 


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