日本共産党

2002年3月29日(金)「しんぶん赤旗」

負けてたまるか リストラの職場で

三菱電機

24項目の労働条件引き下げを提案

ひどい内容や 職場で怒り

“労働協約守れ”と反撃


 二〇〇二年春闘でベースアップ・ゼロ、定期昇給維持を回答した矢先、松下電器やNEC、日立など電機大手が賃下げや定昇凍結、労働条件引き下げを逆提案したことにたいし、労働者がいっせいに反撃しています。(名越正治記者)

 兵庫県尼崎市にある三菱電機尼崎事業所。桜並木の下を日本共産党三菱電機伊丹委員会の職場新聞「羅針盤」を広げて読みながら労働者が出勤していきます。見出しには「会社は職場の憲法、労働協約を守れ」。

 五十代の管理職は「私らのボーナスはガタ減りになるのに、わが社の利益は来期にはV字回復するというんでしょ。下に我慢を押しつけるのは一番簡単なやり方じゃないの」。

 関連会社で働く二十代の青年は「早くきて遅くまで仕事をして給料はめっちゃ安い。三菱さんがこんな状況ならぼくらの賃上げは絶望的です。おかしい」といい、リュックにビラを押し込みました。

100万円超える賃金カット

 春闘で三菱電機は三千円の定期昇給、一時金の一カ月減額で妥結しました。しかし春闘回答前に会社が労働組合や労働協約を無視し、労働条件を一方的に切り下げる逆提案をし、押しつけようとしています。(1)時間外割増率を三割から二割五分、休日割増率を四割五分から三割五分と法定水準までの引き下げ(2)交代手当の12・5%〜30%削減(3)特別休日として七日間取得して賃金カット―と一年間の限定施策をふくむ二十四項目に及ぶ労働条件を引き下げる内容です。

 労働者の試算では「年間数十万円から百万円を超える賃金カットになる」といいます。

 会社は三月末に向けて一万四千五百人を削減しました。さらにパートや派遣など四千人の追加削減をすすめています。

 党委員会は「羅針盤」で、会社の経営危機宣伝は、退職金や工場の統廃合コストなどリストラ費用を計上し、「赤字」をふくらませた会計処理を口実にしていると批判。こうした会計処理は、一気に“あか”を落とし来期にV字回復をめざす、「ビッグ・バス(大きな風呂)方式」とよばれ、経営危機とは無縁であることを明らかにしてきました。

 人減らしも賃下げもという会社のやり方に怒りが広がっています。「わしらはなにか。“あか落としのあか”か」と年配労働者。「出張でお土産も買うて来られへん」と嘆く若い技術者。「ひどい内容。どうすれば…」と党員に聞いてくる組合支部役員―。

職場集会で活発に論議

 職場集会がいつになく活発になっています。

 ある職場では、参加した二十三人のうち二十人が発言しました。一人が「ひどい内容や」というと、「そや、そや」と拍手が起こりました。

 三菱電機労連の加藤敏幸会長は「経営側の態度は電機連合方針と百八十度方向を逆にするもの」と指摘。労働協約について、「粘り強く取り組んでいく」とのべました。三菱電機労組の各支部も「賃金・一時金の低減により、どのくらい雇用が確保できるのか」「業績悪化に至った原因と責任を明らかにしてほしい」と組合機関紙に組合員の意見を満載しています。

 元組合役員は「会社のやり方は労組や労働協約無視だ」と話します。

 党委員会は「羅針盤」をもとに「労働組合もがんばれ。職場の団結で、パート・契約・派遣社員、管理職を含む人員削減を許さず、くらしと雇用を守り抜こう」と対話をすすめています。


「つくられた赤字」口実にする電機大手

 電機大手は、春闘交渉最中から経営危機キャンペーンを展開、並行して賃金・労働条件引き下げを逆提案してきました。

 定昇六カ月先送りなど「緊急対策」を提案した東芝では、「労働運動を強める東芝の会」が職場新聞「アンテナ」で会社の主張を批判。「つくられた赤字で賃金カット、労働条件切り下げに職場からノーの声を」「年末一時金に続く連続攻撃をはね返し働きがいのある職場を」と訴えています。

 5%の賃下げを逆提案した日立製作所。「働きやすい職場をめざす日立武蔵の会」は二十日、「人減らしの強行や労働条件の引き下げなど労働組合として本格的な闘争体制の構築が求められる」と宣伝しました。

 沖電気の6%賃下げ提案に、「沖電気の職場を明るくする会」が職場新聞「あすなろ」で、「私の賃金は恥ずかしくて人にいえない」「教育費、家のローンで今でも親に無心している」と切実な声を紹介しています。

 10%賃下げが提案されていた安川電機では、日本共産党支部が宣伝・対話を広げ、労働組合(電機連合)が組合員の意見を組合機関紙で紹介するなかで、賃金カットを5%に押し返しています。

 


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