日本共産党

2002年3月21日(木)「しんぶん赤旗」

フリーター支える青年ユニオン

プロントで待遇改善

働きは正社員なみバイト1200人に有休


 昼は喫茶店、夜はバーになる大手飲食チェーン「プロント」で、アルバイトの青年が労組に加入してたたかい、待遇改善へ大きな成果をあげました(本紙十九日付一面所報)。会社に、アルバイト全員の有休消化を約束させるなど、同チェーン全国約百三十店舗で働く千二百人のバイトの待遇改善につながる画期的なものです。青年たちと「首都圏青年ユニオン」のたたかいをふり返りました。(中村圭吾記者)

半信半疑で訪れたら…

 待遇改善にたちあがったのは、渋谷区内の店舗(二月に閉鎖)で働いていた小山恒二さん(24)らアルバイト十数人。昨年十二月、くり返される嫌がらせに「泣き寝入りしたくない」と、新聞記事をたよりに、フリーターなどの青年でつくる労働組合「首都圏青年ユニオン」(名取学委員長)を訪れました。

 「本当によくなるかは、わからない」と思いながら、バイト仲間とそろって訪問した小山さんらは、「大丈夫、いけるよ」と激励され、その場で同ユニオンへの加入を決意。小山さんを分会長にして、プロント分会が結成されました。

 初めての団体交渉も「もうやるしかない」と団結。店舗側との交渉は、はかどらなかったものの、一月から開始した本社との交渉は、急速に進展。一カ月余で、協定締結となりました。

 有休は、労基法で、請求があれば「与えなければならない」と定められた雇う側の義務ですが、バイトの有休取得は“不可能”というのが実態。全バイトの「労基法に基づく有給休暇の消化促進」を明記した協定は、画期的なものです。

 交渉を担当した同ユニオン役員の阿久津光さん(28)は、「有休取得を認めたところでも、上限をつけて法律どおりに取得できない状況がある。事業縮小でも雇用継続させたこととあわせ、『法に基づく』と協定で明記し、会社と合意した意義は非常に大きい」と話します。

 「大きな自信になった」という小山さんは、「仕事や生活のなかで、問題があるなら、長いものにまかれず、自分の気持ちを声にあげよう。同じ思いの人、信じて協力してくれる仲間は必ずいます」と話しています。

電子メールで交流、相談も

 同ユニオンが結成されたのは、二〇〇〇年十二月。残業代なし、有休なし、社会保険に入れず、けがをしても労災適用なし、一方的な解雇…。こんな無法な労働を強いられているバイト、契約社員の労働条件を改善しようと、青年ならだれでも、一人でも入れる組合として誕生しました。

 組合員は一年余で約百人に増加。ほとんどがフリーターです。

 ばらばらの職場に組合員がいるため、インターネットの電子メールが情報交換、交流の大事な手段。同ユニオンでは、定期的に開く「バイト・仕事のなんでも相談会」のほか、電子メールでも相談を受け付けています。

 有休取得、未払い給料の支払い、解雇撤回、社会保険適用など、相談を契機に会社側と交渉し、実現した成果は少なくありません。

 フリーター人口が急増するなか、「パート、バイトでも、正社員と同じくらい働き、会社をささえている。その働きを正当に評価し、まともな待遇を求めていくのは当然。それが使命です」と同ユニオンの阿久津さん。「クビ切りを許さない。社会保険や有休など、正社員と同じ待遇にする。これをどの職場でも合意させ、当たり前の状況にしたい」と話しています。

 ◇首都圏青年ユニオン
 03(5395)5359。
 Eメールアドレス
 seinen@mx10.freecom.ne.jp

 


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