日本共産党

2002年2月13日(水)「しんぶん赤旗」

文科省“軍隊のすゝめ”

小中生の総合学習「自衛隊体験どうぞ」

全教が撤回を求める


 四月から小・中学校で全面実施される「総合的な学習の時間」(総合学習)に「陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊の各部隊」を「活用できるよう」にと、文部科学省が同省のホームページで紹介し、防衛庁が同庁のホームページで訓練見学や隊内生活体験ができるとの「協力内容」を掲載していることが問題になっています。

 文部科学省が自衛隊を紹介しているのは、総合学習に協力する省庁・外郭団体を紹介する「『総合的な学習の時間』応援団のページ」。自衛隊の支援内容は「自衛隊・防衛について(部隊見学、隊内生活体験)」だと紹介し、「連絡先はホームページで」と防衛庁の「協力内容」のページにリンクしています。

 防衛庁のホームページは「協力内容」に訓練や装備品などの見学、「自衛隊車両等の体験搭乗」、体験航海、手旗などを列挙。詳しくは各自衛隊地方連絡部へ問い合わせを、と案内しています。

 防衛庁長官官房広報課は、総合学習への協力内容のホームページ掲載について、「できることをやってほしいと文部科学省から要請があった」と話しています。文部科学省初等中等教育局教育課程課は「(各省庁には)紹介するとしかいっていない。国の機関としてやっているものをとりあげているだけで、いい悪いは判断していない。特定の活動を支援しているわけではない」と話しています。

 このような自衛隊の学校教育への「協力」介入に対し、全日本教職員組合(全教)は「憲法・教育基本法に反し、『教え子を再び戦場に送る』ために『総合的な学習の時間』を活用することは到底容認できない」と文部科学省に抗議し協力撤回を求めるなどしています。

 


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