日本共産党

2002年1月26日(土)「しんぶん赤旗」

低空飛行

米軍がルート認める

山梨上空 「日本政府と合意」


 山梨県中富町で二十三日午後四時すぎ、航空機三機による低空飛行が目撃された問題で、米軍横田基地広報部は二十五日、本紙に対し、この航空機が同基地所属のC130輸送機であると認めるとともに、目撃された地域の周辺に超低空の米軍機飛行ルートが、日本政府との合意のもとに設定されていることを明らかにしました。


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 横田基地広報部の回答は、「高度五百〜一千フィート(約百五十二〜三百四メートル)で飛行するルートが設定されており日本政府との間でも合意されている」とするもの。

 米軍が日本国内の特定の地域に、飛行ルートを設定していることを公式に明らかにしたのは初めて。日本政府はこれまで国会で「具体的には米軍側の運用なので明らかにできない」(一九九八年二月二十五日、衆院予算委員会での外務省・高野北米局長=当時=)などと答弁していました。

 日本の航空法では、航空機の最低飛行高度を、人や家屋の密集している地域では障害物の上端から三百メートル、それ以外では地面や水面、障害物から百五十メートルなどと定めています。山梨県内で低空飛行が目撃されている地域は人口密集地が多く、米軍側の説明では、この基準を下回る危険な低空飛行が日本政府の同意のもとに行われていることになります。


22市町村で目撃

 山梨県内では昨年十一月、大月市や鰍沢町で米軍のC130の低空飛行が目撃されました。一九九九年から二〇〇〇年末までにF14戦闘機が富士川、早川沿いの山間地で、FA18戦闘攻撃機が八ケ岳南山ろくで、米軍戦闘機が富士山北山ろくで、低空飛行したのが目撃されています。県下二十二市町村におよびます。

 富士川、早川沿いの市川大門、六郷、鰍沢、中富、早川、身延、南部の七町の町長は当時、本紙にたいし、「低空飛行を(地元に)無断でやることは許しがたい」、「事故が起きてからではとりかえしがつかない。早く真相を究明してほしい」などの談話を寄せました。

 


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